風習

『パジャマを洗って北に干したけど
いつまで、干しておけばいいの?』
先日、ご遺族様から問われました。

その方は、幼いころから、母に洗濯物は北に干してはいけないと
教えられていたそうですが
詳しくはわかないとのこと・・・

様々な風習は耳にしたことがあり、
それなりに知っているものと思っていましたが、
聞いたこともない風習で・・・
グーグルさんに助けてもらいました(-_-;)

『七日ざらし』という関東の風習のようで、
故人の愛用していた羽織などの衣服を家の裏庭や縁側に北向きに干して、
毎日水を掛け続けて常に濡れた状態で七日間さらしておくというものです。

故人が愛用していた着物には、故人の魂が少なからず乗り移っていて、
故人の魂がそれを求めてしまうとあの世にちゃんと行けないとう考えや

水には清めの効果や意味もあるので、
常に濡らしておくことで着物を清めるという考え方があり、

また、あの世に行く際に魂は火の山を通るとも考えられていて、
そこで故人が暑い思いをしないように着物を濡らしておいてあげるという意味もあるらしいです。

愛用していた茶碗を割る関西や西日本の地域など、
故人の親しみ深い物を壊したり清めたりする風習が全国各地に存在しますよね

長崎県で「水かけぎもん」と呼ばれ
濡らしてさらす羽織は「裏返し」にしたり
「上下逆」にしたりしてさらすこともあるそうです。

小笠原