太子が出家するまでのお話
ゴータマ家のシュッドーナ王とマーヤー妃の間に
結婚から20年の月日を経たのち、4月8日に王子が誕生。
王の喜びはたとえようがなく、一切の願いが成就したという意味の
シッダールタという名を王子に付けました。
しかし、喜びの裏には悲しみもあり、
マーヤー夫人が間もなく亡くなりました。
七歳から文武の道を学び、
田園で、農夫が耕し、掘り出された小さな虫を小鳥がついばむ姿や
母との別れもあり、太子の心には早くも人生の苦悩が刻まれた。
日とともに、太子の心は、ますます暗い思いに沈みました。
19歳の時、ヤショーダラーと結婚して
それなりに幸せな日々を送っていたが
この幸せも、この健康も、この若さも、
生きていることさえも、どんな意味があるのかと悩んでいました。
29歳の時、俗世界とのつながりをすべて断ち切り出家したのです。